詩吟を習って,先人の生き方を学びます。漢詩や和歌、俳句に節をつけて腹から声を出して歌います。
健康増進、ストレス解消に最適です。

丹沢音楽祭と詩吟

丹沢讃歌は秦野の四季を歌う。古来日本人は日本の四季を歌ってきた。

縁あって、2023/02/26開催の秦野市丹沢音楽祭の合唱団に参加させていただきました。
丹沢音楽祭は、1984年から秦野市の文化会館で開催されている市民合唱です。
2023年は、総勢百有余名からなる丹沢合唱団が結成され、丹沢讃歌と、
Beethoven作曲の第九交響曲を合唱しました。
■丹沢讃歌 
-丹沢讃歌は、秦野の自然と、そこで生きる人々の暮らしを春夏秋冬に分けて
 四季を感じるように歌います。
 日本人は、とかく四季が好きです。詩吟でも、四季を歌う漢詩や和歌、
 俳諧歌は多いです。
 また、俳句はまさに季語を入れるくらいですから四季を歌うことそのものと
 言えるでしょう。

-詩吟で吟じる詩は、春と秋が断然多いです。代表的な詩は下記のとおりです。
 私は、春のワクワク感のある詩が特に好きです。 
春 春日の作 新井白石、春望 杜甫、桜の花の散るをよめる 紀友則、 
  半夜 良寛、春夜洛城に笛を聞く 李白、春夜 蘇しょく、絶句 杜甫
  胡隠君を尋ぬ 高啓、新正口号 武田信玄、春夕 佐藤一斎、 
  春日偶成 夏目漱石、

夏 夏の夜  江馬細香、

秋 九月十三夜 上杉謙信、武夜の晴月 林羅山、夜墨水を下る 服部南郭
  晩秋舟行 市河寛斎、 九月十日 菅原道真、一乗寺に遊ぶ 伊藤仁斎
  峨眉山月の歌 李白、山路 良寛、秋風のうた 島崎藤村、酒 若山牧水

冬 寒梅 新島了、常盤孤を抱くの図に題す 梁川星巌、雪中梅を見る 寺門静軒
  
■第九交響曲 
-1822年~24年 ベートーベンが聴力を失った52歳~54歳の作曲。
 第一楽章から第四楽章からなり、シラーの詩をベートーベンが合唱曲に仕上げたのは第四楽章。
 第九は、日本人が年末になると聞きたいオーケストラ曲として有名です。
 日本人好みの「苦悩を通して歓喜を歌う」波乱万丈の曲だから、人生を感じるのかもしれません。
 この度の丹沢音楽祭では、多くのプロ音楽家の皆様をお呼びして、
 市民の方が参加型で楽しめる唯一無二のイベントになっています。
 なかなか、多くのプロの方々の中で素人が歌える機会は貴重です。
 主催者の関係各位のご尽力に感謝申し上げます。
 また、事業費の不足が発生しているようですので、僭越ではございますが、
 関係団体の寄付/スポンサーによるご支援を切にお願い申し上げる次第です。

■参加して思うこと。
・人生まさに一期一会。
 -練習でお会いし親しく歓談していたお兄さんが途中から参加されなくなったこと。
 -87歳で初めて第九を歌いに参加された、スキーが趣味の明るいお兄さん。
 -高校の音楽クラブの顧問のお兄さん。
 お会いできてうれしかったです。

・人間は一生のうち逢うべき人には必ず逢える。
 しかも一瞬早すぎず、一瞬遅すぎないときに  森信三(哲学者)
 -練習日2回目、中華料理屋で偶然お会いし、小一時間、合唱団について
 情報交換させて頂いた方が、なんと団長さんだったこと💦
 -同じ音楽を愛する方達とご一緒でき、幸せな時間を持てたこと、
 -合唱祭を成功させようと、一つのことに向かてone teamで取り組めることは
  人生でも多くはない貴重な体験だったと思います。

・大きな声で歌うことが大好きという原点に立ち返えられたこと。
 -相萩吟詠会は、詩吟という日本古来の詩を吟じることをバックポーンに色々な
 イベントに参加し、仲間を増やし、生きる空間を個点から線に、線から面に、そして時間軸をもって歴史を刻み立方体へ、また地球という丸い球体へ、さらに地球を離れた無限の宇宙へと飛躍するような気持ちで、これからも歌、詩、人間、自然、歴史を愛していきたいと思います。
教室をご見学いただけますよう、お待ちしております。

                     2023/2/26   敬具。
  


2023/2/25